2017年10月27日

発達障がいのある子どもの子育てAレポート

10月21日(土)、第2回「発達障がいのある子どもの子育て〜思春期から大人にかけて〜恋愛・進学・就職の周辺にあるもの」と題し、ご自身も発達障がいのある思春期のお子さんを育てておられる是澤ゆかりさん(NPO法人チャイルズ 代表)をお招きしました。
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子どもの自立は、「親の不完全性への否定」から始まるのだそうです。
思春期とは、「自分とは何か?」「自分は何をもとめているのか?」を探し始める時期。
「親に頼らず自分でしたい」と「親がいなければ何もできない」の狭間で揺れ動き、理想の自分像と現実の自分とのギャップや、周囲からの自分の評価が気になり始め、より広い社会に敏感になる。
一方で自分自身に目を向けることにも没頭するので、全体のバランスを取る事が難しく、間違ったり、ゆがんだ自己像を持ちがちであるとお話くださいました。
う〜ん。まさに、です。担当もただいま思春期の子育て中なのですが、是澤さんのお話を聞き、私が子どもに感じているジレンマそのものだな、と納得でした。

発達障がいをもつお子さんは、メタ認知(メタコグニションmetacognition)が難しく、自己コントロールや、他人が何を考えているかを認知する力、自分を客観的に見る力を注意深く育ててあげる必要があるそうです。
そのためには、
●自分がどうしたいのか、何をすべきかを、その都度考えるように促す
●子どもの言動を言葉にしてあげる
ことがポイントだそうです。なるほど。

こういったサポートがないと、周りとうまくいかずに毎日怒られることになり、全てのことがどうでもよくなり自暴自棄になったり、被害者意識が強くなり、いつも自分は可哀想な人間だと思いこむ傾向が強くなり、その結果、非行、薬物依存、リストカットなど、一時的でも現実回避できる瞬間を求めるようになってしまう危険性があるとのこと。
また、優等生でなければ愛されないと思い込んで育ち、常に見捨てられ不安を持っていたり、反対に自分は愛されるはずだという妄想を抱いたり、すぐばれるようなウソをついて、一時的にでも注目を集めようとしたりする傾向も見られるそうです。
こういった行動は、個人の人格として認められず、親の希望をかなえる道具として過剰な期待を背負わされた子どもたちもまた、同じような症状を示します。虐待体験をもつ子ども達も、強い依存心を持ち、依存対象の反応を試すような行動が見られるため、最近では、発達障がいと虐待経験の相関関係も指摘されています。前回お招きしたしーたさんが、講演の最後に『母に認められなかったことが本当につらかった』とおっしゃったことを思い出し、胸が締め付けられました。


対応の心がけ
●情緒的な関わりより、機能的な関わりを
●自己選択、自己決定、自己責任を重視する
●強みの強化(支援者は弱い部分をカバーする)
●否定的表現を避け、肯定的表現に
●抽象的表現を避け、具体的に伝える
●ハードルを下げ、どうしたら褒められるかを考える
●場所、もの、時間、環境の「1対1対応」を考える
●自己肯定感を培う
●本人同意のもと、ルールづくりをする
●双方向のコミュニケーションであるかを見直す

是澤さんのお話を聞き、改めて障がいというものについての認識や、社会のありかた、人としてのしあわせのあり方について考えさせられました。
是澤さん、しーたさん素晴らしいご講義をありがとうございました!そして毎回3時間という長時間にも関わらずご参加くださった受講者のみなさん、本当にありがとうございました。
posted by クレオ大阪南 at 16:48| クレオ大阪南 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする